「事業の目的とは顧客の創造である」の真意とは?
先週末、ネクスト・ソサエティ・フォーラム2018というイベントに参加してきた。主にドラッカーに関連する講演や発表で構成されており、期待以上のクオリティだった。
いろんな学びがあったのだが、その中でも印象に残ったものとして「顧客の創造」がある。これはドラッカーの言葉の中でも有名なものの一つだ。しかし、その真意を掴めてはおらず、まあ当たり前だよなぐらいにしか捉えられていなかった。
このフレーズ、日本語のみで理解をするのはかなり難しいのではないだろうか?原文では「create a customer」というらしい。
ポイントは2つある。ひとつは「create」。これは文字通り「つくる」ということだ。つまり「0→1」であり、これまで顧客でなかった人が顧客になることを指す。常に新規顧客を創造し続けよ、ということだ。そのためには新しい価値を創造し続けることが前提となる。だからドラッカーは企業の機能は「マーケティング」と「イノベーション」だけだと言い切っているのである。
そして2つ目は「a」だ。あくまで一人にフォーカスせよと言っている。つい、私たちは顧客を群で捉えてしまう。しかしそれでは、顧客一人ひとりにフォーカスすることは困難になってしまう。あくまで起点は1人であり、その人に価値を創造することで顧客としていく、この活動の積み重ねが事業なのだ。
ドラッカーの言葉は平易であるが深い意味があり、単語一つひとつにも意味が込められている。明日以降も引き続きフォーラムからの学びを記していきたい。
- 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生
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